明けたけど、2008年おもしろかった本

本当は年末にやることかもしれないけど、明けてしまいました。
2008年読んだ本にはとってもおもしろいものがたくさんありました(といっても2008年に出版された本は少ないです)。その中で個人的に特にこれ、というものをあげさせていただきます。

カートヴォネガットの一連の作品がおもしろかった。まだ数冊読んでないのがあるけど、けっこう読みました。どれもかなりよいですが一番好きなのは「スロータハウス5」。第二次世界大戦+宇宙人+タイムスリップなどという、一見むちゃくちゃなつくりなのにすごく説得力があっておもしろい。不思議な小説。
[tmkm-amazon]415010302X[/tmkm-amazon]

漫画で、高野文子「黄色い本」。高野文子はいままで読んだことなくて今年初めて読んだのだけど、びっくりしました。漫画ってこんな表現もできるのか。
[tmkm-amazon]4063344886[/tmkm-amazon]いまやってる漫画では「へうげもの」が熱いです。

思想系では、2007年から2008年にかけて内田樹、斎藤環の本などをたくさん読んでとっても刺激的だったけど、さらに新たな視点としてオートポイエーシスについての本がおもしろかった。この本によるとオートポイエーシスは科学ではない(科学の枠ではとらえられない)らしい。
[tmkm-amazon]4773372133[/tmkm-amazon]

などなど、2008年もかなり読書を楽しみました。お金を使わずに図書館でかなりいろいろな本が借りられるのでどんどん借りてどんどん読めます。
そのほか僕のおすすめの本はてらべの本棚をよければご覧下さい。

てらべの本棚

ブクログというサービスを使って、てらべの本棚をつくりました。
いままでの「本棚」というページは削除しました。なのでいまの内容はそこにあったものにちょっと追加ものです。
今後追加したらここのサイドバーでわかります。
本をどんどんクリックしていくと、そのままamazonで買うとこまでいけるみたいです。

このブクログ、すごくつかいやすくていいです。これからもがんばってほしいです。

エコエコいってますが

最近エコということばを一時期よりもすごく聞くようになって気になっていたので、この本が目につきました。明日には読み終わっているでしょう。
こういうのって、なかなか難しい問題ですが、でもちょっと考えればなんかおかしいと思うこともありますよね。レジ袋は有料になったりしてるのに傘袋は無料とか。
[tmkm-amazon]4344980808[/tmkm-amazon]
追記…期待していたわりに説得力のない本でした。気持ちが前に出過ぎているのか、雰囲気だけでも矛盾点があるんじゃないかって疑ってしまいたくなるような内容。あまり読み込まず、あえて筆者の熱い気持ちだけを受け取ろう。

「シリツ」してください

最近読んだ本からささやかな発見です。
僕が大学生の頃からたまに読んでいる田中克彦さんの本「ことばとは何か」160頁より。

ーもう30年ほど前に入院していたとき、私の同室の比較的若い患者さんたちは「手術」のことをだいたいは「シリツ」と言っていた。

とある。そして、「手術」という漢字の知識がひろまることによって『人民の創意発明になる、「シリツ」という立派な単語』が失われていったのだと説明しています。ここでいう創意発明とは、発音しにくい「しゅじゅつ」を「シリツ」と言い換える、ということをさしているのだと思います。30年ほど前っていうのは、ここでは1970年代くらいのことのようです。

こういうことをどう捉えるかっていうことについては、田中克彦先生の本を読めばたいへんわかりやすく面白く、いろいろ考えさせられて、読むたびにたくさんの発見や気づきをいただけます。
僕がここで発見したと言っているのは、これらの本の内容からしたら大変ちっぽけなものです。

「シリツ」と言えば、アレが思い浮かぶ人が多いんではないでしょうか。

「シリツして下さい」

つげ義春「ねじ式」の「先生!シリツして下さい」っていうあの有名なせりふの「シリツ」という単語の部分は、あんがい当時はふつうの言葉だったのだなあと、それを僕らくらいの世代の人が読むと、もともとなかった、シュールさみたいのを余計に加味して味わってしまっているものなのだなあと思ったのです。いずれにせよ僕の推論の域を出ませんけど。
逆に「ねじ式」のほうがルーツってのは、さすがに考えにくいでしょうか。図書館などでがんばって調べれば以外とすぐにはっきりするかもしれません。
あるいはすでにつげ義春研究本とかに出てるかもしれません。

ヴォネガット

1年ほど前に亡くなったアメリカの作家、カート・ヴォネガット Jr.の本を読んでます。
大学生の頃に短編集を読んで面白かったおぼえはあるけど内容は憶えてません。
たまたま古本屋で100円で買った「BRUTUS」(2008年1月号)で太田光さんが薦めてたので、そうだそうだ、と読み始めました。
まずこの2冊から読みました。
[tmkm-amazon]4150102627[/tmkm-amazon][tmkm-amazon]4150103534[/tmkm-amazon]どちらもすごくおすすめです。本屋に無くても図書館にまずあると思います。

まだ読んでない長編がたくさんあるので楽しみです。

「本棚」ってページをもっと見やすくしようと思ってはいますがそのままですね。

テルミンmini買った

んなことやってる場合じゃないのに買うだけ買ってしまった。はじめての「大人の科学」。矢野(アキコ)さん小山田(ケイゴ)さんの記事があったよ、年末の仕事が片付いたら練習してここにアップします。たぶん。
termin.jpg
箱を開けたら、プラモ世代にはたまらないパッケージングでした。いやむしろラジコンかな。

テルミン欲しい

大人の科学17今日本屋で偶然見つけたんだけど、テルミンmini(いまはもうないiPod miniを意識したネーミングだろうか)だって、これいいな〜。2300円でテルミンを買えるなんて。
ちゃんと演奏できて音も出て、ちょっと手を加えたらアナログ出力もできるみたい。ってことはMacにつないでGaragebandで編集したりもできるってことだ。
買っちゃおうかな。稽古場に持ってったりしたらヒンシュクかな。
これとは別もんだけどマトリョミンてのも惹かれます。

フィリップ.K.ディックを2冊

興味があって、「グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する 」という本を読んでたら、フィリップ.K.ディック「ユービック」というSF小説のことが出て来たので、なんか面白そうだと思って図書館で借りて読んでみた。当時からみて近未来である1990年代の設定。半生状態とか、反能力とか、かなり奇妙な近未来が描かれてます。
とても面白かったのでふと思い出して、うちにあって読んでなかった 「高い城の男 」を読んだ。

“フィリップ.K.ディックを2冊” の続きを読む

ロング・グッドバイ

ロング・グッドバイ発売された村上春樹 訳の「ロング・グッドバイ」を今日書店で手に取ってみました。
この装丁といい、厚みといい。モノとしてもなかなかのもの。本文も読みやすそう。もちろんまだ読んでいない人にもおすすめの一冊です。
村上春樹氏による長い解説もあります。いやしかし、この装丁じっさい見るととてもいいです。

これは買わないで、読めもしないのに図書館でこれの原文の、ペーパーバッグを借りてみた。ただの自己満足ですね。