興味があって、「グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する 」という本を読んでたら、フィリップ.K.ディックの「ユービック」というSF小説のことが出て来たので、なんか面白そうだと思って図書館で借りて読んでみた。当時からみて近未来である1990年代の設定。半生状態とか、反能力とか、かなり奇妙な近未来が描かれてます。
とても面白かったのでふと思い出して、うちにあって読んでなかった 「高い城の男 」を読んだ。
こちらは、第二次世界大戦でドイツと日本が勝って、アメリカが敗戦国になっているという設定。そういう設定の小説は当時いくつかあったらしいんだけ ど、それだけじゃなくってさらにその作品の中で登場人物たちは、ドイツと日本が負けた世界(実際の歴史とはまたちょっと違う)が描かれたSF小説にハマっているという、すさまじい設定。
何年も前に読んで家のどこかにある「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」(映画「ブレードランナー」の原作ですね)はもうほとんど憶えていないのでこの機会に読み直してみようと思う。
今回読んだ二冊がとっても響いたので、「アンドロイドは〜」をいま読み直したらなかなかいいんじゃないかと期待してしまう。
音楽なんかでも、何でもそうだけど、自分が生まれる前にすでにこんな今日(こんにち)的な、すごい作品があったのかと思うととっても不思議な感じがするし、なんだか愕然としちゃいます。つい、今の時代をなにか、人類の進化の頂点みたいに考えてしまう。それは悪い癖です。
ユービックは1969年、高い城の男は1962年、アンドロイドは〜は1969年の作品だそうです。