東京ネジカフェ公演「散る散る満ちる その2」に出演します

去年も出演した東京ネジのカフェ公演に出演します。

場所は有楽町線要町駅すぐのなんてんカフェにて、
僕が出演するのは
来週水曜10月12日~16日の日曜まで計9ステージのうちの3ステージ、
(12日19時半~(売り切れ)、15日19時半~、16日14時半~)

『てがみ』と『奥村さんのお茄子』の2本立てのうちの『奥村さんのお茄子』です。
ややこしくてすみません。お茶を飲んでいただきながらの上演時間はたぶん一時間とちょっとです。

『てがみ』は3人の東京ネジ役者での固定キャスト、
『奥村さんのお茄子』は男性ひとり女性ひとりの二人芝居ですが、女性は3人の東京ネジ役者のうちひとりずつ、男性は客演3人のうちのひとりずつ、3パターンのトリプルキャストになっています。

それぞれみんな個性が強く、それでもって二人芝居なので台本は同じでもまったく味わいが違うものになっていると思います。
僕の相方は前回出演した「きみどりさん」できみどりさんを演じた佐々木富貴子さんです。

『奥村さんのお茄子』について

『奥村さんのお茄子』とは、知る人ぞ知る高野文子さんの漫画(今回の芝居のクレジットとしては「原案」になっています)です。『棒がいっぽん』という単行本に収録されています。この漫画を知っている人は「舞台化なんてやめとけ」というかもしれません。

というのも、『奥村さんのお茄子』という漫画自体がもう漫画的な叡智のかたまりみたいな作品だからです。
タイトル通りの、のんきな雰囲気のまま、最初から最後まで漫画は進むのですが、ちょっと読んでもよくわからないものが、何度も読めば読むほど分かる部分もありながら、なぜかどんどん分からなくなってくるような、不思議な構造を持った漫画なのです(そしてこのような手法は次作『黄色い本』で結実したのではないかと僕は思います)。

もし読んでいただけることがあるのなら分かりますが、そのまま演劇化は不可能だし、同時に単に意味がありません。
脚色の佐々木なふみさんは相当苦労したことと思いますが、基本的には一度しか見ることのない演劇の形態で、難解とも言われる作品をわかりやすく、そこに東京ネジテイストもくわえ、演劇化しています。
バラバラに分解して、足し算引き算して、組み替え、こまかいところはけっこう違うけど、同じようなことをちょっと違う角度から表現しようとしていると思います。

もともといろんな見方が出来る作品だけにこの芝居はこの作品のひとつの解釈だと思います。そしてまた、この芝居自体も多様な解釈を許すものだと思います。

(僕のように)作品に思い入れのある人でも納得いくもになっていると信じます。作品を知らない方はこの奇妙な設定だけでも充分面白いと思います。こんなタイトルですが、一応ジャンル的にはSFです(藤子的にすこしふしぎのSFと言ってもいいです)。
なんか珍しく大口をたたいていますが、ふらっと観に来ていただきたいです。でも客席少ないです。すみません。

さてさてそして、以下詳細情報です。これまた長いです

東京ネジカフェ公演「散る散る満ちる その2」
~『てがみ』と『奥村さんのお茄子』の2本立て~

【日にち】2011年10月12日(水)~16日(日)
【タイムスケジュール】
12、13、14日19時半 開演 15、16日14時半・17時・19時半開演
※受付開始は開演の30分前です。 ※開場は開演の20分前です。
【キャスト】
佐々木香与子
佐々木富貴子
佐々木なふみ(以上、東京ネジ)
寺部智英(拙者ムニエル)
金川周平(東京オレンジ)
中村崇
※男性キャストは回替わりでの出演となります。詳細はタイムテーブルをご確認ください。
※今回、出演予定でした大塚秀記さんは体調不良のため降板いたします。
楽しみにしていたお客様申し訳ありません。

【配役とタイムテーブル】

A☆寺部×富喜子
12日19時半(売り切れ)、15日19時半、16日14時半

B☆金川×香与子
13日19時半(売り切れ)、15日14時半、16日17時

C☆中村×なふみ
14日19時半、15日17時、16日19時半

【チケット】 前売1800円・当日2000円
こちらから予約していただければ自動的に寺部扱いになります

【場 所】なんてんcafe
〒171-0043 東京都豊島区要町1-10-7
TEL:03-5986-1087 E-mail:info@nantencafe.com

【作品詳細】

「てがみ」

原作:宮沢賢治  作・演出:東京ネジ

Mrs.fictions「15 MINUTES MADE VOLUME 5」で上演した短編『再会』。
幼馴染でもある劇団員の関係性を生かし、夏目漱石「夢十夜」の一編をヒントに
キーワードから幻想と現実を繋ぐ>創作ごっこの中から生まれた、いわば<東京ネジのかたまり>。
今回は、宮沢賢治の「手紙」をモチーフに、出演者は劇団員のみの<東京ネジのかたまり>を再び創作します。
~わたくしはあるひとから云いつけられて、この手紙を印刷してあなたがたにおわたしします。~

「奥村さんのお茄子」

原案:高野文子(マガジンハウス)  脚色:佐々木なふみ  演出:佐々木香与子

棒がいっぽん(マガジンハウス:Mag comics)に収録されている傑作短編漫画「奥村さんのお茄子」。
主人公・奥村さんの前に突如現れ『25年前の6月6日お昼何めしあがりました?』という突拍子もない質問を投げかける謎の女。
到底信じられないようなことが次々と繰り広げられるこの漫画は、設定上はSFで間違いないのだけど、どこかユーモアたっぷりに日常を切り出している。
1994年に刊行されたこの短編漫画に惚れ込んだ佐々木なふみが、「演劇にするのはとんでもなく難しいけどどうしてもやってみたい」と無謀にもマガジンハウス社に直談判。
これまた、この作品を上演するのにピッタリだと一目ぼれした「なんてんcaf?」さんで上演する、ほっこりする一本。
~25年前の6月6日、あなたはお昼に何をめしあがりましたか?~

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